Casa - カーサ - 小院瀬見
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小院瀬見の古民家を買い取って、地域おこしと文化活動の拠点といたします。
2016年6月5日お披露目会。その後は一般社団法人の設立を目指します。
学びの館「Casa 小院瀬見（カーサこいんぜみ）」設立趣意書
2016.10 吉日
～我々の思い～
古来、人々はその土地の気候や風土に適した暮らし方を求めて、それぞれの文化を築き伝統とともに生きてきました。現代に生きる私たちが暮らしているこの富山県の南砺地方も、私たちの先祖先達が長い時間の流れの中で、さまざまな困難を乗り越え築き上げてきた尊いものです。しかし残念ながら、資本主義社会が生み出した市場主義経済のもとでは、物の価値基準が急速に変化し社会全体が変化しています。一見、人間は文明の繁栄を謳歌しているように見えますが、一方では合理性や利便性を追い目先の物的利益、金銭的利益のみを求めるあまり、自然の中で培われてきた謙虚な暮らしが失われつつあります。
自然豊かで生活環境も良い富山県の南西に位置する南砺の里は、都会から田舎に移り住みたいという人気の地です。その中でも石川県境に位置し、医王山の麓の集落である小院瀬見は南砺の末端に位置し自然に育まれた桃源郷のような里です。しかし、その里すら限界集落と呼ばれ市場主義経済の濁流に流し去れようとしています。
先祖先達が残してくれたこの故郷は私たちにとって代替えの無い宝であり、今一時その宝物を預かっているだけの私たちはそれを傍観してはいられません。そして、同時に今ここに生きる私たちは「未来を担う子供たち」に自分たちは何を残し、何を伝えてやれるのか？を真剣に考えなければならない時に来ています。
～我々の願い～
ここに一つの願いがあります。
子供たちの成長は地域の未来であり、地域の未来は子どもたちの将来です。地域の人々とのかかわりを通じ郷土を知ることで、子供たち一人ひとりの心の中に築かれていく故郷が今後の成長の礎になり、故郷を大切に思えるやさしい人に育ってほしいと思うのです。
南砺に生まれ育つ子供たちの健全な成長を願うことを大きな柱とし、またこの南砺の子供たちと交流を持つ全国の子供たちの豊かな成長のために、今私たちが預かっているその宝物を多くの人々と体験を通じて共有する場所として、原風景の残る環境で世代を超えた精神生活と文化交流、人材育成を目的とした活動を行うべきであると思うのです。ここにあらためて私たちが受け継いできた独自の南砺の文化を再認識し、他地域との交流の中でその場所が持つ価値を誇りに生きることを願うものです。
～我々の覚悟～
市場主義経済とは共存を図らねばなりません。そしてその中で今ここに生きる私たちは、次世代を担う子供たちへ安心して暮らせる確かな未来をつないでいくために、みんなで知恵を出し持続可能な「いのち」のつながりを実感できる社会を築いて行かなければなりません。同時に、この取り組みを自然とのふれあいを取り戻し、いのちの恵みを実感したいと念じている近隣地域の方々とも繋がることで、今一度、近隣地域との真の関係を取り戻したいと考えています。
今、真に自然と共生し持続可能な社会を構築すべく、自然との交感豊かな小院瀬見において、こうした衣・食・住の営みを体験できる豊かで自立できる農村を作り、かつここに知的で創造的な産業を生み出し、そこで人と人、人と自然、正と死の新たな紡ぎ直しを、そこに関わる世代を超え、地域を超えた思いと楽しさの交流の輪が広がって行くことは、大きな意味を有していると確信しています。
Community Center, Agricultural Service, Publisher
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